トビケラ目の中では珍しい肉食のグループで、流れの速い山地の渓流に好んで住む。住吉川では大雨などで流された個体が、中流から下流域の平瀬で確認されることが多い。観測中に他のムシと一緒の入れ物に入れておくと、襲って食べてしまうことがある。
このグループにはナガレトビケラ科のみが含まれる。
↑ ナガレトビケラ科幼虫の生体写真 2007年3 3月 六甲山中にて撮影 |
↑ナガレトビケラの暮らす自然 住吉川ではこのような都市部でも確認されている |
↑ 石の上を歩き回るナガレトビケラ科幼虫 2007年1月 部室での飼育個体を撮影 |
・体長は最大でも1.5pほど。
・トビケラ類では珍しく肉食。
・腹部にエラを持たない。
エラを持つものは造網型に多い。※ 携巣型、匍匐型ともに少数ながエラを持つ種もいる。
(参考:トビケラ幼虫の腹部エラの比較)
・尾足の先には鈎状の爪を持つ。
尾脚の形態はトビケラ幼虫を同定する上でかなり重要なポイントである。(参考:ナガレトビケラ幼虫の尾爪とシマトビケラ幼虫の尾脚毛)
より詳しい分類のポイント
・ナガレトビケラ科幼虫の判別方法。
頭部の形、前脚の長さ、エラの有無、尾肢の形状の4点がナガレトビケラ科幼虫の判別のポイントだが、中でもナガレトビケラ属の同定は大変難しい。
(参考:
紛らわしい種類
トビケラ目 造網型 |
アミメカゲロウ目 匍匐型 |
コウチュウ目 匍匐型 |
更新履歴
2010-03
トビケラ目を大改訂。
トビケラ目を大改訂。