川底に巣穴を掘りその中で暮らすグループで、流れが比較的穏やかな上流〜中流域に生息している。種によって好む底質と巣穴の形状は異なるが、皆腹部に大きな鳥の羽状のエラを持つのが特徴的だ。主食は水中を流されてくる有機物や藻類片で、巣内からこれらを濾しとりながら暮らしている。遊泳能力が比較的高く、水中を泳ぐ姿は魚の稚魚と見分けがつかない。
このグループにはモンカゲロウ科、シロイロカゲロウ科、カワカゲロウ科の3科が含まれる。
※ 住吉川では2009年3月現在、シロイロカゲロウ科の幼虫は確認されていません。シロイロカゲロウ科幼虫は水量の多い大型河川を好むことが知られており、住吉川での発見は絶望的と考えられています。
↑ 指の隙間に逃げ込んだモンカゲロウ属幼虫 |
↑ モンカゲロウ属幼虫 2007年1月に六甲山中にて撮影 |
↑ 掘潜型カゲロウ幼虫の暮らす自然 六甲山中にて2005年7月に撮影 |
・体長は最大で約2pほど。
・細長くスマートな体型。
コカゲロウ類のような遊泳型よりは明らかに大きい。・腹部に房状の特徴的なエラを持っている。
酸素の少ない巣穴の中で暮らすために発達。(参考:掘潜型カゲロウ幼虫のエラの比較)
・大あごが頭より前に出ている。
分類の大きな目安(参考:掘潜型カゲロウ幼虫の大アゴの比較)
より詳しい分類のポイント
・掘潜型カゲロウ幼虫のエラの生え方で分類可能。
エラが内側に伸びている→モンカゲロウ科 (参考:掘潜型カゲロウ幼虫のエラの比較)外側に伸びている→2叉したエラの長さは同じ→カワカゲロウ科
が違う→シロイロカゲロウ科
・他にも大アゴに注目した分類もある。
大アゴはあまり目立たない→カワカゲロウ科とても目立つ→大アゴは外向きに反っている→モンカゲロウ科
内向きに反っている→シロイロカゲロウ科
(参考:掘潜型カゲロウ幼虫とその他カゲロウ類幼虫の大アゴの比較)
・モンカゲロウ属の幼虫は背面の紋をみることで詳細な同定が可能。
第7から第9腹節の背面の紋の形と本数に注目する。(参考:モンカゲロウ属幼虫の背面の紋の比較)
紛らわしい種類
ヘビトンボ目匍匐型 |
コウチュウ目匍匐型 |
更新履歴
2010-06
内容を一部修正。
参考を一部編集。
レイアウトを一部編集。
シロカゲロウをシロイロカゲロウに名称を統一。
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レイアウトを一部編集。
シロカゲロウをシロイロカゲロウに名称を統一。