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カゲロウ目 滑走型

 流れの速い平瀬や早瀬に好んで住むグループで、平らな体型が特徴。住吉川では上流から下流まで広く確認されている普通種で、基本的にきれいな水を好む。腹部にあるエラを吸盤の様に使って川底の石に張り付き、付着藻類を削り取りながら暮らしている。遊泳能力があまり高くないので、危険を感じると石の隙間や裏側に滑り込んで身を守ることが多い。

 このグループにはヒラタカゲロウ科のみが含まれる。


ユミモンヒラタカゲロウ幼虫
↑ ユミモンヒラタカゲロウ幼虫
 2006年 六甲山にて撮影
六甲山の砂防ダム
↑カゲロウが暮らす自然
写真は六甲山の砂防ダム

住吉川
↑ このような都市部の人工的な早瀬でも多く観察される
2005年住吉川にて撮影
飼育下のヒラタカゲロウ幼虫
↑ 石の側面に止まるヒラタカゲロウ幼虫
2007年1月 部室での飼育個体を撮影


・体長は最大でも1.5pほど。

・体は著しく扁平。

  体が非常にもろく、手で触れるだけでバラバラになってしまう。
  →採取は筆にそっと移すか、スポイトで洗い流すなど工夫が必要。

・尾は2〜3本

  ほとんどが2本。3本なのはタニガワカゲロウ類と思ってよい。
         (参考:ヒラタカゲロウ幼虫の尾の比較

・腹部に葉状もしくは糸状のエラがある

  糸状エラはあまり目立たない。エラの模様で分類できる。
        (参考:ヒラタカゲロウ科幼虫のエラの比較

・複眼が背面にある。

  分類のポイント。これ以外のグループはほとんどのものが横に複眼を持つ。
        (参考:カゲロウ幼虫の複眼の位置の比較



より詳しい分類のポイント

・ヒラタカゲロウ属幼虫は葉状のエラの形と模様で分類が可能。

  腹部第1エラが第2〜7エラよりも明らかに大きい→キイロヒラタカゲロウ、ウエノヒラタカゲロウ
        そうではない→下段へ続く

  上段より 葉状エラには斑点がある→下段へ続く
       斑点はない→ユミモンヒラタカゲロウ、ナミヒラタカゲロウ、オナガヒラタカゲロウ

  上段より 斑点の大きさは大小様々である→エルモンヒラタカゲロウ
    ほぼすべて均一である→タニヒラタカゲロウ
       ※ 斑点や体色は生息している地域によって差が激しいので、正確な分類にはならないが目安には十分だ。
           (参考:ヒラタカゲロウ属幼虫の葉状エラの比較


更新履歴

2010-04
参考を一部編集。
レイアウトを一部編集。




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