我々『灘校生物研究部(通称生研)』では、部員個人で「核酸の抽出」、「動物の学習」などの
実験を行いながら、部全体での活動として『住吉川と流域環境の調査』を行っています。
学校のすぐ横を流れ、この川をながめながら通学し、遊歩道をクラブ活動の一環として走ったりと
灘校生の生活の一部となっている住吉川と僕達の繋がりを確かめていきたいとこのプロジェクト
を始めました。
現在は
- 水質及び指標生物の調査
- 流域住民の方々の意識調査
- 川と流域の変遷の調査
- 川と産業の結びつきの調査
- 川の清掃
水質及び指標生物の調査として月に1度定期的に観測を行いながら日々のちょっとした変化を
見逃さないようにと心がけています。この定期観測では把握することの出来ない、川の生態系
の小さな変化などには、年に数回春や夏の合宿を利用して住吉川全流域の水質と指標生物を
調べることで対応したいと思っています。
部員同士で手分けをしながら各調査地点をまわって
行くと、学校付近つまり東灘区周辺でも夏場にはゲンジボタルが見ることができることや、
川底の石を少しめくってみればサワガニを捕まえることができたりと都会の中を流れている川
ですが立ち止まってよくよく調べてみると、実はたくさんの生き物が住んでいることが分かって
きました。
ですが途中でみかけた流れ着いたゴミや枯れ草などはできるだけ回収するようにしている
と、たいてい調査から帰るときにはかなりの大きさのゴミ袋を抱えることになってしまうのが残念です。
こうした活動の中で地域の方々の様々な住吉川に対する思いを伺って、僕たちにとって
の「人と親しみやすい川」とはいったいどういうものなのかということを調べたいと考え、アンケ
ートでの流域住民の方々の意識調査も行っています。
学校の前の住吉橋の下で週に2〜3回、
住吉川(清流の道)の使用状況、親水護岸について、川のゴミの量の変化などに関して住吉川
を利用している方々からのご意見をお聞きしており、ホームページでもアンケートを実施してい
ます。
その時に昔の住吉川や魚崎の話をうかがうこともあり、そのようなお話と今までに書籍
などで調べた資料とあわせて川と流域の変遷の調査としてまとめています。
とはいえ、何分はじめての試みなので、自分達だけの力では手探り状態で心もとなく、様々な
方々に助言をいただきながら活動しています。
至らぬところもたくさんあるとは思いますが、こ
れからもご指導とご鞭撻の程よろしくお願い申し上げます。
――灘校生物研究部(2018年度)――
部員数:30人(中学生:10人 高校生:20人)
活動時間:月〜金、放課後(自由参加)
〃 場所:生物研究部部室(西館3階)
〃 内容:ミーティング(1回/週)
勉強会(1回/週)
住吉川の定期観測(1回/月)
六甲山の調査(1回/季節)
外部合宿(2回/年)
部活動への出席は基本的に自由です。
部室前の掲示板に予定が張り出されますので、好きな活動に参加できます。
詳細は『こちら』をご確認ください。