本ページは以前の文化祭についての紹介ページです。(2022年04月追記)

2022年度の第76回灘校文化祭についての情報をお求めの方は、お手数をおかけしますがこちらの『2022年 第76回 灘校文化祭 生物研究部 特設ページ』までご移動ください。

2020年 第74回 灘校文化祭 生物研究部 特別企画

灘校生物研究部 部報108号(電子版)

おことわり・目次(省略)

 本年度より、ネット上で公開する「電子版生物研究部部報」では、その執筆者が全員未成年であることも考慮し、本名を始めとする個人情報は一部を除いて原則非公開となっております。また、それに伴い部員紹介の企画を省略いたします。クラブの活動の実情を伝える、という本来の趣旨に反する対応ですが、ご理解のほどよろしくお願いします。

※電子化にともない、書籍版より一部構成を変更しております。

表紙絵解説

2020年 第74回 灘校文化祭 灘校生物研究部 部報108号 表紙 ホトトギス

和名;ホトトギス
学名;Cuculus poliocephalus

 九州から道南に渡来するカッコウ科の夏鳥。日本に生息する他のカッコウ科の鳥と同様に托卵する習性を持つ。托卵の対象は主にウグイス科の鳥。囀はよく「特許許可局」と聞きなしされる。腹部の縞模様はよく目立つ。

108号発刊に際して

 未曾有の感染症流行によって日々忙しない世の中ですが、自然は素知らぬ振りをして春の香りを運んできてくれました。例年とは異なる形となりましたが、本年度も部報を発刊でき大変嬉しく感じます。

 さて、令和時代の始まりとともに文化祭が大成功した後に部長を引き継がせていただいたのですが、その頃は例年通りの生研の活動を維持させることを目標にしていました。しかし、中心となるべき同学年の部員が気づけばかなり少なくなっており、例年通りの活動を維持させることが難しい状態になっていました。

 そこで途中からは、中心となるべき学年を意識するのではなく、全ての部員が一緒になって活動する、ということを意識して活動してきました。昨年度の合宿が終了した直後、一つ下の学年の部員達が次年度の合宿を計画していた際には、私の意識が伝わったのかな、と感じ嬉しかったです。少なくとも、私が経験した中では最も中学生が活発的な年度になったと感じております。

 例年、文化祭直前期は部誌の制作、材料の買い込み、他にも非常にたくさんの業務が同時に進行され、その煩雑さが部員を悩ませていました。そこで今年度はSlackを導入しました。結果的に、部誌の制作時には業務の透明化に成功し、少なくともこの点については、煩雑さを軽減することができたと確信しています。

 今年度は課題も残りました。合宿、文化祭といった大規模な活動以外の比較的小規模な活動について、軽視するあまりクオリティーが十分なものにならないことが多かったのです。次年度は、比較的小規模な活動にも力を入れられるよう、一部員として努力していく所存です。

 昨年度の活動においてお世話になった、顧問の先生を始めとする関わった全ての皆様にこの場を借りて感謝申し上げます。本当にありがとうございました。今年度も引き続きよろしくお願いします。

 それでは個性的な記事達をお楽しみ下さい。

 令和2年5月2日
 灘校生物研究部部長 大島 楽翔

自由記事

甲子園浜の鳥の生態
象の癌抑制遺伝子について
ウィルスの輸血後感染症について
ピラニアの食性に関する研究
熊本を襲うカラス
カフェインがマウスの活動性に与える影響について
住吉川水生昆虫観測2019
住吉川上流域におけるコクワガタの生態
エレファンスゾウカブト飼育記
神経に作用する毒とその利用
イカのRNA編集
クローニングとヒトへの応用について
消毒って何?
淡路島 田の代海岸における海藻の葉緑体ゲノム16S rDNA分子系統樹
COVID-19の流行について
ヒトES細胞の利用について
教えを活用してみた
芸術を鑑賞する脳
心脳問題について
キャッサバ由来多糖などを支持体に用いたDNA電気泳動法の提案
現代人の不要器官
ホタルイカの解剖手法
生物の野外観察法
住吉川周辺の魚類全種の同定
カメムシの凍結耐性

校外活動記

夏合宿2019「北陸地方」寄稿文
国際生物学オリンピック参戦記
ハイム本山ふれあい秋まつり体験記

おわりに

 灘校生物研究部部報通巻第108号はいかがだったでしょうか。生物研究部は毎年、部誌をはじめとして文化祭での展示・企画に力を入れており、部員はたくさんの方々にご来場いただくことを楽しみにしておりました。しかし本年の文化祭は大規模な疫病の流行に伴い中止となってしまい、皆様に展示をご覧いただくことができなくなりました。中には本年の文化祭で引退だった部員も多く、誠に遺憾であります。ただ、このように部誌は電子媒体で公開することができました。

 前述の理由から、部活動が一部制限されたことにより個人研究を完結させられなかった部員もおりましたが、彼らも記事を執筆して何とか一つの冊子としてまとめ上げることができました。代々続いてきた生物研究部の部報を絶やさず、今年も部の活動をお知らせできたのは嬉しい限りです。さて、昨年度の活動を振り返ると、夏合宿では富山の魚津水族館や福井の恐竜博物館等の展示施設を主に訪問し、実際に様々な種を観察することができました。また、個人研究では大学などの外部機関と協力して研究している部員もおり、研究の幅をさらに広げられているように感じます。中高一貫校で先輩方からのノウハウを受け継ぐことができるこの環境で、これからもさらに部員が活躍していくことを期待したいですね。

 最後に、部活動の支援をしてくださりお世話になっている顧問の先生や、保護者の皆様、及び普段から活動を見守ってくださっている方々全員に、この場をお借りして心より感謝申し上げます。

令和2年度5月2日
副部長 三田村大凱


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