このページでは生物研究部が化学的調査で使用しているpH、DO、COD、BOD、NH4、NO2、PO4の7種類の指標を紹介します。それぞれの指標の観測に用いる道具や、計測することで得られる意義を簡単にまとめてあります。
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pH(potential of hydrogen 水素イオン濃度)
pHと略し、ピーエイチ、又はペーハーとよみます。「pHメーター」という装置を使い溶液中の水素イオンの量を測定し、その結果を1〜14の数値として表します。
測定結果が7より小さければ酸性で、ちょうど7なら中性、7より大きければアルカリ性を示しており、6〜8で数値が安定していれば生物が住みやすい川だといえます。
水素イオン指数ともよばれることもあります。
DO(dissolved oxygen 溶存酸素量)
DOと略され、「DOメーター」という装置を使い溶液中に溶け込んでいる酸素の量を測定することによって求めます。測定結果が7〜10であれば酸素が適当な量溶けた、きれいな川の水といえます。
単位はppm、又はmg/lを用います。
BOD(biochemical oxygen demand 生物化学的酸素要求量)
BODと略されています。溶液に約5日間十分な量の酸素を供給し続け、その間で微生物が有機質を分解する際に消費した酸素量を測定します。
DOやCODと深いつながりを持ち、お互いに影響を与え合っています。測定結果が大きければDOが少なく腐敗性の物質が多いことが考えられます。
単位はppm、又は mg/lを用い、5日間BOD、BOD5ともよばれることも多いようです。
COD(chemical oxygen demand 化学的酸素要求量)
CODと略され、専用の「パックテスト」で水中の還元性の物質が酸化される時に使われる酸素の量を測定します。測定結果が小さく常に安定していれば、きれいな川の水といえます。
単位はppm、又はmg/l を用います。
NH4+(アンモニア体窒素)
専用の「パックテスト」で溶液中に溶け込んでいるアンモニア体窒素の量を測定します。観測結果が0.01〜0.03で安定していれば、きれいな川の水といえます。
単位は ppm、又はmg/lを用います。
NO2-(亜硝酸体窒素)
専用の「パックテスト」で溶液中に溶け込んでいる亜硝酸体窒素の量を測定します。観測結果が0.03以下であれば、きれいな川の水といえます。
単位はppm、又はmg/lを用います。
PO43-(リン酸体リン)
専用の「パックテスト」で溶液中のリン酸体リンの量を測定します。観測結果が0.03以下で安定していればきれいな川の水といえ、数値が特に大きい場合は近くでの生活、工業排水の流入などが考えられます。
単位はppm、又はmg/lを用います。